仲間というものは

先日「ブログに歌舞伎について書け!」と、ある知人の要求で、書いてみたところ

「読んだ。あんなチラシの裏や、新聞の『劇評』と名の付く宣伝に書いてあるような、ものを見ても面白くない!」
と言われ、いやはや閉口してしまいました
思ったことをストレートに言ってくれるのはありがたい反面、仲間は煩わしいものですね

今月5月の歌舞伎座も今日27日で千穐楽です
改めて第三部を書いてみましょうか
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『市原野のだんまり』:
中村梅玉、花道を登場し「今宵も最早三更近く」のセリフのみで、一面のススキヶ原がぐっと深い闇に変わる。
笛の音と共に歩みを進めれば、月光が冴える。静清な心と怪しき夜とが混ざり逢うのは一幅の絵巻物のごとき。
だんまりの追廻しで、夜目にて探る様子は闇の深さを見ている。
中村隼人、決まり決まりの美しさを見せる。中村莟玉、ぶっかえり目に鮮やか。平安、今昔物語の世界に浸る。


『白浪五人男』:
尾上右近、若く美しいお嬢様、後にうって変わって半グレのような若者に、現代に居そうな雰囲気の自然な様子は
見ていて入り込み易く心地よい。かつ、見物が見惚れるような愛らしさがどこかにあれば、なお良かったか。
坂東巳之助、南郷らしい荒っぽさがいい。敢えて言えば大人の色気があれば三津五郎を彷彿としたであろう。
坂東橘太郎、いかにも居そうな番頭で反物の扱いまでも堂に入って、思わず店にいる気分にさせる。
兎に角、演目からして、もう理屈抜き。
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長くなりましたのでここまで

まだまだ要求されるかな? 仲間は、厳しいものですねぇ~

皆さんの趣味や楽しみはいかがでしょうか、コロナ禍ですが充実されてますか?

代表取締役 辻

2022年05月27日